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第二種金融商品取引業とは

第二種金融商品取引業者の実例

第二種金融商品取引業とは、基本的には、集団投資スキーム持分や信託受益権などの流動性の低い有価証券、すなわち株や社債等のメジャーな有価証券以外の金融商品取引法第2条第2項に定めるみなし有価証券を販売する業務です。また、みなし有価証券ではない投資信託受益証券の自己募集に関しても、第二種金融商品取引業に位置付けられています。

その業務は、みなし有価証券の募集・私募、募集・私募の取扱い、投資信託受益証券の自己募集、市場デリバティブ取引など細かく分類されますが、実務上ほとんど、事業ファンド(以下、本節では「ファンド」は集団投資スキームを指します)又は不動産信託受益権の販売です。

船舶・航空機などのレバレッジドリースファンド、債権流動化ファンド、飲食店などの事業ファンド、映画等のコンテンツファンドなどの、いわゆる金融商品への投資を目的としないファンドを設立するには、原則としてこの第二種金融商品取引業の登録が必要になります。基本的にはこの第二種金融商品取引業登録をすれば、事業ファンドは募集人数面では制限なく投資家を集めることができるのです。

第二種金融商品取引業の規制

ファンドビジネスを行ううえでは、第二種金融商品取引業は非常に自由度が高い一方で、金融商品取引業者としての分別管理義務や書面交付義務、法定帳簿等のさまざまな規制は、法令及び協会規則に従い非常に厳格になっています。

第二種金融商品取引業者は、ファンド、すなわち有価証券たる集団投資スキームを販売し、場合によってはお客様のお金を預かる(資本金5000万円以上の会社は特定有価証券等管理行為として、顧客に口座を開設させることも可能。ただし電子申込型電子募集取扱業務の場合は信託保全義務あり)こともできるなど、「金融機関」としての重い責任を負っています。

さらに、平成27年5月29日からは、インターネット上でのファンド(有価証券投資事業や貸付型を除く)の募集・売出し・私募の取扱い等(募集要項の掲載等も含む)に関しては、電子募集取扱業務と位置づけられるようになりました。そのため、ネット上での勧誘行為を行う際には第二種金融商品取引業だけでなく電子募集取扱業務の登録も必要になっています。

そのうえ、電子募集取扱業務のうち、電子募集取扱業務であって、インターネット上で有価証券の購入の申込みが完結する業務(つまりファンド等のネット申し込みを受け付ける)である「電子申込型電子募集取扱業務」を行う者に対しては、発行者に対する審査、投資者への情報提供の確保、クーリングオフ、目標募集額の取扱いの明示等の追加的な義務が新設され、いわゆるクラウドファンディングへの規制が大幅に強化されています。

近年では、証券取引等監視委員会(財務局)の定期的な臨店検査が行われるなど、第二種金融商品取引業への登録を希望する場合には、法令に違反せずきちんと業務ができるよう十分な体制整備をする必要があります。

有価証券又はデリバティブ取引ファンドへの制限

第二種金融商品取引業者の実例

FXや株式にメインで投資するファンドは、運用部分に投資運用業の登録が必要なため、第二種金融商品取引業だけでは作れません。一方で、法令上は「主として」、すなわち50%以上、有価証券又はデリバティブ取引(FXや日経平均先物取引等)に投資しないファンドであれば、第二種金融商品取引業だけで設立可能です。

そのため、第二種金融商品取引業を利用すれば、理論上は以下のように実質的に金融商品に投資するファンドも設立することができるように思えます。

(1)「関係会社への貸付金」をファンドの事業とし、その関係会社で株式投資をする
(2)FX投資は、運用資産の3割までにとどめ、残りの7割は飲食店事業に投資


ただし、実務上は財務局はこうしたスキームを脱法行為ととらえており、本当にファンド資産の50%を超えることがないのか、審査は厳しく行われます。それゆえ、これらを実現するのは至難の業です。第二種金融商品取引業は、活用次第ではいろいろな可能性がありますが、そのやり方は慎重に考える必要があります。

その他出資対象事業に関する制限

下記のQ&Aに記載するように、第二種金融商品取引業に登録しただけでは組成できないファンド類型は多数あります。当事務所のスタンスとして、形式上は可能であるが、経験上、実質的に現時点で実現可能性がない案件に関しては、ご相談の時点でその旨をはっきりと申し上げるようにしています。

その点を玉虫色にして「行政書士業務」を発生させるやり方は、仮に私どもの「売上」になったとしても後日、問題が生じるもとになります。また「準備期間をかけてあれこれ用意して結局実現できない」ということは、厳しい言い方をすれば人生を「空費」させることになります。依頼者様のことを思えば、当事務所でもなによりも避けたいことです。

実務レベルで実現可能な、そして現実的な範囲でビジネスを実現するにはどうすればいいのか、私どもは経験と知識に基づき知りうる限り客観的に状況をご説明し、解決策をご提案します。迷ったら是非ともご相談ください。


第二種金融商品取引業に関するよくある質問

どういったファンドであれば、第二種金融商品取引業だけで
組成販売が可能でしょうか

典型的には、貸金業登録をしての貸付事業(ソーシャルレンディング)、再生可能エネルギー事業(太陽光発電等)、船舶・航空機ファイナンス(レバレッジド・リース)、店舗経営事業(飲食店等の事業型ファンド)、知的財産権ファンド(映画製作等)などが挙げられます。これらのファンドは、比較的案件の実在も証明しやすく、第二種金融商品取引業の申請のなかでは通りやすい類型であるといえます。


不動産ファンドは組成可能でしょうか

現物の不動産ファンドは、不動産特定共同事業法により不動産特定共同事業者許可が必要になります。物件を信託して、いわゆるGKTKスキームにより証券化する方法もありますが、投資運用業が必要になります。いずれにせよ第二種金融商品取引業だけでは組成できません。
  
ただし、不動産取引を営むSPCへの融資を行うファンドを設立する等、金銭の貸借を組み入れた形(貸金業法に違反しないようにスキームを組む必要はあります)であれば、第二種金融商品取引業のみで組成可能な場合がありますので、個別にご相談ください。


仮想通貨ファンド・マイニングファンド等を作りたいのですが可能でしょうか

平成30年末現在、行政指導により仮想通貨関連事業を行うファンドの組成に関しては、金融庁・財務局は事実上の行政指導により、一切登録申請並びに業務方法書の変更届出を受け付けておりません。
  
よって、現在の政策に変更が生じるまでは、金融商品取引業と仮想通貨を関連させるビジネスを行うのは不可能です。ただし、適格機関投資家等特例業務の場合には、出資対象事業が仮想通貨関連事業であっても、届出は受理されています。

主にFXや株式等の金融商品に投資するファンドを作りたいのですが、可能ですか

前述のように、主として有価証券又はデリバティブ取引に投資するファンドは、集団投資スキームの自己運用業務に該当することから、投資運用業者に対して投資一任契約で運用を委託するか、ファンドの発行者が投資運用業登録をしないと運用することができません。


海外でファンドライセンスを持っているファンドの「販売」だけを
計画しているのですが、可能ですか

理論上できる余地はありますが、一般投資家向けは非常に困難であるとお考え下さい。その場合、原則としては当該ファンドの運用者に、日本での投資運用業の登録が必要であると考えられます。

また、そのファンドの中身に関しても非常に厳しい審査が実施されるので、この数年、機関投資家向けを除き、そういった商品が販売可能になった例を寡聞にして聞きません。ただし、そもそも適格機関投資家向けで少人数の場合には一定の例外規定がありますので、お問い合わせください。

なお、外国の運用業者の運用する金融商品を販売する場合には、そのファンドが外国籍投資信託である場合、典型的には外国投資信託の私募届出を行ったうえ、国内で第一種金融商品取引業が少人数私募又はプロ私募の取扱を行うのが一般的です。

経験者の確保が難しいのですが、コンプライアンスの外部委託は可能ですか

金融庁は、完全にその可能性を排除しているわけではありませんが、適格投資家向け投資運用業(プロ向け投資運用業)に伴って第二種金融商品取引業に登録する場合を除き、一般には、第二種金融商品取引業の登録ではコンプライアンスの外部委託は困難であると考えられています。


代表者がコンプライアンスを兼務することは可能ですか

法令等遵守部門は営業部門から独立していることが監督指針上の要件です。会社全体の統括者である代表取締役は、当然営業部門も統括することから、代表取締役はコンプライアンス部門を兼務することはできないと考えられています。


  



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